人間拡張工学

スーパーヒューマン誕生! 人間はSFを超える (NHK出版新書)

光学迷彩で有名な稲見先生の「スーパーヒューマン誕生！　人間はＳＦを超える」という人間拡張工学について書かれた本を読みました。
人間拡張工学とは簡単に言うと「スーパーマンを工学的に再現する」ということらしいです。 最初は大げさに思えましたが、本書では過去の実験や研究の事例が紹介されていて、それらを読み進めていくうちに納得しました。

例えば義足を装着して走るパラリンピックの短距離走の記録は健常者が出場するオリンピックの記録に年々近づいています。
義足の装着者が健常者よりも速く走れるようになれば、それはSFに登場するサイボーグ技術とも言えるのではないでしょうか。

人間拡張工学はパワードスーツやサイボーグ技術のように身体に装着して能力を直接向上させるものだけにとどまらず、 最終的には人間を身体から解き放つことで自分の意志で自由に拡張することができるようになることを目標としているようです。 本書ではそれを身体が融け合うと表現しています。

話題のVRがまさにそうですね。